加算減衰

思いついたら書きます

実写映画がっこうぐらし!完成披露上映会に行ってきた話

久々の更新になってしまったので皆さんにお伝えしたいことは沢山ある.まずブログを放置したことは申し訳なく思っているし,あと共済やら保険やらには加入しておけ,とか.でも今回,この数か月放置されたブログに再び記事を投稿する気になった理由はたった一つで,実写映画がっこうぐらし!に不安を感じている皆さんにどうしても伝えておきたいことがあるからだ.

これから話すことは,私が実写映画がっこうぐらし!の完成披露上映会に行ってきて思ったことのまとめだ.完全に趣味で書いているので,必要に応じて飛ばし飛ばし読んで頂ければ十分だが,最後の段落は重要なことをまとめて書いてあるので,できればそこだけはよく読んで頂きたい.
また,この記事はまだ実写映画がっこうぐらし!について何も知らない方向けに書いており,内容については一切のネタバレがないように気をつけて書いている.そのため,まだがっこうぐらし!を全く知らない読者の方も,安心して読み進めていただきたい.

先に言っておきたいのは,この記事や私の一連の発言は皆さんが実写映画がっこうぐらし!を観た時に,それを高く評価できることを保証するものではない.私はがっこうぐらし!という作品の楽しみ方を決めつけてそれを他人に押し付けるつもりはないし,皆さんが実際に映画を見てから思うことがあるのであれば,その思いを是非語ってもらいたい.実際のところ,私は原作ファンをやって長いことになる*1のであの作品が新しいメディアで展開されて認知が広がるのは単純に嬉しいし,オタクは自分に都合の良いように作品を解釈しがちなので,ひいき目に評価してしまっている可能性もある.

でも私はそれを差し引いても十分に実写映画がっこうぐらし!はよくやってくれたと思っているし,一連の実写映画化は正しかったんだと感じている.何より,同じ上映会に参加したTwitterにいる界隈のオタクたちにも実写映画がっこうぐらし!を観るように勧めている人が多いのが,何よりその証明じゃないかと思う.

 

まずはがっこうぐらし!の実写映画化が発表された当初の頃を思い出しながら,自分の心境とTwitterのTLのことを思い出して書いていきたいと思う.
がっこうぐらし!の実写映画化発表は私が大学図書館の自習室にいた時に,Twitterと友人からのLINEで知った情報だった.漫画・アニメなどの作品が実写映画化され,その内容に批判が集まった例は枚挙に暇がない.その事実は多くの人が知ることだし,当然,今回の件も発表当初は界隈が大分ざわついたのをよく覚えている.仕方のないことだと思う.当時の私はというと,がっこうぐらし!の物語の内容的に実写映画展開はありえそうだな,という風に捉えていたのは確かだった.ただそれほど期待してはいなかったし,もしかすると黒歴史の始まりかもしれないという覚悟もあったような気がする.とにかくあの頃は何もわからなくて,ただただ不安を感じていたのが界隈の総意だったんじゃないかと思う.

それから月日が経って,これはいつ頃のことか覚えていないが,実写映画がっこうぐらし!へのラストアイドルメンバーの出演が決まった頃,この時はアイドル起用への批判と思える文章をたくさん見た.私はアイドル起用に対しては,妥当だな……くらいの気持ちでしかいなかったし,まだまだ情報が少なすぎて,何も考えられなかった.とにかく,この手の作品が実写化することへの批判的な見方を加速させてしまった印象が強かった.今思えばがっこうぐらし!を実写化するなんて誰にも想像できなかったんだと思う.それでも,実写映画化プロジェクトは進められた.

そこからまた暫く月日が経って,新キービジュアルの公開があり,またその少しあとにおのののかさんの佐倉慈役での出演と,完成披露上映会のお知らせが舞い込んできた.完成披露上映会が錦糸町オリナスで開催されることには驚いた記憶がある.会場が選ばれた過程を知ることはできなかったが,界隈の人間には錦糸町オリナスがアニメがっこうぐらし!の聖地となっていることは有名な話である.何故,錦糸町オリナスの映画館が選ばれたのか.理由はさておき,ぐらし勢の実写映画関係者への信頼が1つ積み上がったことに間違いはないんじゃないかと思う.またこの頃になると,公式ホームページのデザインが更新され,PVが公開されるようになった.そのホラー感重視のような見た目には拒否感を示す人も多くいる印象を受けたが,界隈の人間はまだ慎重に見ていたんじゃないかと思う.私は実写映画というメディアで展開する上では,恐らくホラーを見せたほうが受け入れられやすいのではないかと考えていた.アニメだとこの逆で日常系を見せたほうが受け入れられやすい,だからアニメはああ言う形になって,映画はそれとは違う形になったんだ,と勝手に納得していた.実写映画はアニメを見た人達に観てもらいたいわけではなく,まだがっこうぐらし!という作品を知らない人達に,学園生活部の物語を見せつける為にあるのだ.

そして11月09日,当選のお知らせが来た.これを受け取ったのもまた,大学図書館の自習室でのことだった.こうして1週間後,がっこうぐらし!アニメ放送の翌年以降毎秋通っていた錦糸町オリナス*2に,今年も足を運ぶことになった.今度はアニメではなく,実写映画の為に.

 

ここまで長く完成披露上映会前のことを語ってしまって申し訳ない.だが,ここまでの個人的な心境を備忘録としてどこかにまとめておきたかったし,この心境の動きを皆さんに追ってもらうのも何か意味があるんじゃないか,なんて思っている.とにかく長い序文はここで一旦終わりにして,本題に入ろう.そう,ここからがようやく完成披露上映会当日の話である.

まず完成披露上映会は,学園生活部を演じてくださったラストアイドルの4名とおのののかさん,柴田監督の舞台挨拶から始まった.私は舞台挨拶の内容を具には覚えていないので,詳しくは各種メディアに掲載されたものを参考にして欲しい*3が,強く記憶に残っているのが,監督の挨拶だった.

脚本を書いているときから『原作ファンが観て面白いものになっているか』『原作もラストアイドルも知らない人が観ても面白いものかどうか』を意識して、撮影もそのように進めました。
(引用元: 「がっこうぐらし!」ラストアイドル4人の演技に柴田一成「最後は神がかってます」(写真16枚) - 映画ナタリー)

また,こうも述べていた.

皆さんにお願いがあります。ぜひ原作やアニメをご覧になってください。今回の作品もあわせて観ていただければより楽しめると思います。
(引用元: 実写『がっこうぐらし!』ラスアイは神がかっている!監督が絶賛 - シネマトゥデイ)

柴田監督が,原作のがっこうぐらし!という物語に目を向けて実写映画の監督・脚本をしてくれた,その姿勢がよく伝わる舞台挨拶だった.また,監督自身が舞台挨拶中で「ゾンビ」と言った時にその言葉選びに抵抗感を示していたことや,Twitterでのやりとりからも,がっこうぐらし!の作品中で「かれら」という言葉が使われていることに理解を頂いていることがわかる.

また,舞台挨拶中に主題歌発表もなされた.発表された主題歌は,ラストアイドル2期生が歌う「愛しか武器がない」.
歌の名前を見ても,実際の曲も歌詞も,がっこうぐらし!という作品の内容を考えると,個人的にはとても納得のいく内容だった.YoutubeにMVが上がっているので是非一度見て欲しいが,そのMVの説明文には次のように書かれている.

愛しか武器がない。愛しか戦えない。と叫ぶ彼女達とは逆説的に、剣をもって、お互い生前本能をむきだしにした本気の殺陣が繰り広げられます。
生き残る為に戦う宿命をもちながら、願いを込め響く歌声とダンス。その一瞬の生命力の美しさが力強く込められた作品となっています。

この文を読んでから,実写映画がっこうぐらし!の主題歌としてこの曲を聴くと,また違った感慨があった.この文章に書かれていることが,学園生活部で生きる彼女たちに重なって見えてならない.

これらの舞台挨拶が終わると,映画本編の上映に入った.実際に観ていると,原作からいくらかの設定変更はあったが,脚本が上手くまとまっており,がっこうぐらし!を映画の尺に収めて表現する上で,とても上手くいくように考えられた設定変更と脚本であったと感じた.実際に観ると話の流れが良く出来てるし,演者の演技も臨場感のあるもので,私が劇場で見たのは,がっこうぐらし!の物語そのものだった.

上映が終わり満足して劇場を出たときに,がっこうぐらし!のオタクと思しき人達が笑顔で談笑しているのを見たのは今でも印象に残っている.実写映画がっこうぐらし!制作陣への感謝と信頼を実感した瞬間だった.

 

最初に宣言した様に,私はがっこうぐらし!という作品の楽しみ方を読者各位に押し付けるようなことをするつもりはない.しかし今回,がっこうぐらし!という物語にはアニメや漫画だけではない,実写にこそ表現できた魅力があったと感じることができた.実写映画がっこうぐらし!では,実写映画というメディアが得意な表現で,あの世界での日常を生きる少女たちの残酷で美しい物語を我々に見せつけて来たんだと感じている.もし,原作やアニメでこれらにあまり目を向けてこなかったよ,という読者の方がいれば,そんな方にこそ,実写映画がっこうぐらし!は新たな世界を見せてくれるだろうと確信している.また,勿論原作もアニメも知らないという方にも,実写映画がっこうぐらし!は十分に楽しんでいただける作品に仕上がっているだろうと思う.そんな脚本を,演技を,演出を,制作陣は手がけてくださった.

映画の公開は来年1月.ここまでこの記事を読んでくださった読者各位には,必ず劇場に足を運んでいただきたい.実写映画がっこうぐらし!について語るのはそれからだ.

*1:と言ってもアニメ放送以降だが

*2:界隈の人間はわかっていると思うが,これは錦糸町オリナスがっこうぐらし!コラボハロウィンイベントがアニメ放送の翌年から行われていたからだ

*3:https://natalie.mu/comic/news/308343とかhttps://natalie.mu/eiga/news/308304とか.他にもググれば出てくるので,調べて欲しい.